債務整理を行う前に知っておきたい委任契約書の役割

委任契約書にはどのような債務整理を行うかが記されている

債務整理を弁護士に依頼するさいに、かならず交わすことになるのが委任契約書です。委任契約書というのは、実際にどのようなことを依頼するのかを明確にするために、依頼者と弁護士の双方で保管しておくためのものです。

債務整理を行うさいにはまず相談から始まりますが、実際に手続きが始まるのはこの委任契約書に捺印してからだと考えてください。
委任契約書でもっとも重要なのが、委任内容についての記載です。

同じ債務整理でも、その種類によって内容は大きく変わってきます。たとえば、任意整理であれば債権者との減額交渉、自己破産であれば裁判所に対する申し立てや手続き、などといったように。

また、任意整理や民事再生を依頼したにもかかわらず、結果的に自己破産となってしまうケースも少なくありません。そのような場合には、引き続きその手続きを行ってくれるのかどうか、といった点についても確認しておく必要があります。

委任契約書には弁護士への報酬についても細かく記されている

債務整理の委任契約書で委任内容と並んで大切なのが、弁護士報酬の内訳です。ここでは、弁護士に対してどのように報酬が支払われるのかが記されています。

報酬には大きく分けて、着手金と成功報酬があります。たとえば着手金なら業者あたりの金額、成功報酬であれば和解金との差額の何%支払われるのか、あるいは過払い金の返還があったときの対応などについても記されます。

これ以外に重要なのが、実費の内容です。実費というのは、弁護士が依頼内容を行うさいに必要となった経費のことです。基本的には、旅費交通費、日当、郵券の3つがこれにあたります。

旅費交通費は、バスや電車などの移動費やホテルなどの宿泊費。日当は、弁護士が事務所以外で活動するさいに支払われる費用。郵券は書類の手続きなどに用いられる切手代などです。

実費については、しっかり確認しておかないとあとから揉めるケースも少なくありません。一括か分割かといった支払い方法や、期限などについても記されているので、よく確認しておきましょう。

委任契約書は債務整理を依頼するさいの重要な判断材料になる

委任内容と報酬の内訳以外では、報酬が支払われなかった場合の対応や、契約の解除についての注意事項などが記されています。

もし依頼内容どおりに行われていないと感じたときにはいつでも契約解除ができるので、その点についてもしっかり確認しておきましょう。

もし解約した場合には、あらかじめ支払っておいた実費は残額が返金されます。成功報酬は、成果が出たとかんがえられる分のみ請求されることがあります。着手金は、基本的に返金されません。

同じ債務整理でも、法律事務所によって対応や報酬に大きな差があります。委任契約書はそれを判断するための重要な材料となります。自分の希望どおりに記されているか、分からない点があれば事前によく相談しておきましょう。

基本的にはありませんが、よく確かめず白紙委任をしたことで、関係ない費用まで請求されたという悪質なケースもあります。また、捨印をしておくとトラブルのさいに相手側に有利に書き換えられることもあります。注意しましょう。